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【医療者と学ぶ】大麻草とヘンプの違いとは。どちら由来のCBD製品がベストなの?

最近、注目が集まっているCBD(カンナビジオール)には、大麻草とヘンプの2種類に由来する製品があることをご存じでしょうか。
CBDについて正しく理解するうえで、両者の違いはとても重要なポイントの1つです。

そこで今回は、「お医者さんがする大麻とCBDの話」の著者で、YouTubeチャンネルなどでも情報を提供する正高佑志医師(一般社団法人 GREEN ZONE JAPAN 代表理事)の各資料を参考に、大麻草とヘンプと抽出されるCBDについて確認していきましょう。

意外と知らない。ヘンプと大麻草(マリファナ)の違い

農作物として加工を目的とする産業用大麻を指す言葉が「ヘンプ(Hemp)」であり、麻薬成分を抽出するために栽培される大麻草が「マリファナ(Marijuana)」です。

品種としてのヘンプとマリファナを分けるのは、興奮・陶酔・幻覚を引き起こす成分「THC(テトラヒドロカンナビノール)」の含有量で、含有量が低いほうがヘンプとなります。
一般的にはTHCの含有量が0.3%以下の品種が「ヘンプ」、それ以上のものが「大麻草」と呼ばれることが多いです。
ただし、ただ、何%以下をヘンプと呼ぶかは専門家の間でも違いがあり、EUでは総重量の0.2%未満、カナダ・米国・中国などでは0.3%以下であれば、無許可で栽培できます。
無許可でも栽培できるほど含有量が低い品種は「産業用ヘンプ」とも呼ばれます。

一方、麻薬にするためならば、2%程度でも足りるようです。ただ、実際に麻薬用とされる品種の大半に10〜20%の含有量があります。

ちなみに、日本国内では戦後も、研究用などの例外を除き、ヘンプの栽培だけが行われてきました。栽培面積は1952年の約5,000haがピークで、2018年には11.2haまで減少しました。化学繊維の普及や、栽培者の高齢化が原因と考えられています。

※出典:北海道ヘンプ協会「たくさんの「麻」がありますー麻の基礎知識
※出典:厚生労働省「大麻栽培者数の推移

CBDと大麻草とアントラージュ効果

THCと並んで、大麻草の重要な成分がCBDです。ヘルスケア商品や健康食品に配合されて、ブームになっているのはこちらのCBDを含んだ製品です。このCBDには「大麻草由来」と「ヘンプ由来」があります。その効果の違いを論じた記事もよく見かけます。しかし、実際には、日本では「大麻草由来のCBD」は手に入らないので、注意が必要です。

大麻草由来のCBDとアントラージュ効果

ここでの「大麻草由来のCBD」は、THCも含まれる品種の大麻草から抽出し、CBDだけではなくTHCを含む他の成分も残してある「フルスペクトラム」という種類のCBD製品と考えてください。

多くの研究者は、医療効果の高いCBDと精神作用が大きいTHCを同時に摂取することで、それぞれの効果も高まると考えています。いわゆる「相乗効果」ですが、これは他の植物の成分ではほとんど見られません。そのため、特に大麻草の成分の相乗効果につけられた名前が「アントラージュ効果」です。
大麻草由来はもちろんヘンプ由来のCBD製品にも、ミルセン、フムレン、リナロールといった別の成分も豊富で、これらとの間でもアントラージュ効果は働きます。

大麻草由来のCBDの輸入は大麻取締法で禁止

ところが、THCを含んだ製品は大麻取締法で輸入が禁止されています。大麻草由来のCBDも日本は輸入できません。そのためすべての製品が、ほとんどTHCを含まない産業用ヘンプを絞って作られています。しかも、原料に使う部位は茎と種に限られています。THCは主に葉と花穂に含まれるためです。

そのため一般に出回っているのは、さらにここから微量のTHCさえも取り除いた「ブロードスペクトラム」か、ほぼ純粋なCBDだけの「アイソレート」の製品です。また、一般的にはブロードスペクトラムの方が前述した高いアントラージュ効果が見込まれるため、流通量も多いとされています。

  • 大麻草の成熟した茎又は種子以外の部位(葉、花穂、枝、根等)から抽出・製造されたCBD製品は、「大麻」に該当します。
  • なお、大麻草から抽出・製造されたかを問わず、大麻草由来の成分であるテトラヒドロカンナビノール(THC)を含有するCBD製品は、「大麻」に該当しないことが確認できないので、原則として輸入できません。

※出典:厚生労働省地方厚生局麻薬取締部「CBDオイル等のCBD製品の輸入を検討されている方へ

国内で使用できるCBDは限られている

CBDの抽出元である大麻草とヘンプについて解説しました。日本で手にいられるCBDは、THCが0.3%よりも低いヘンプ由来のものということを覚えておきましょう。ただ、どちらに由来したCBD製品にもアントラージュ効果が見込める成分が含まれているうえ、日本に輸入する時点でTHCは取り除かれてしまうので、ヘンプ由来だからといって著しく効果が低いという事実は確認されていません。
そのため、まずは国内で流通しているCBD製品のCBD含有量、信頼性などを重視して使用を検討することをおすすめします。

メディカルリサーチシンクタンクでは、CBDの正しい情報発信を行っておりますので、ぜひ他記事もチェックしてみてください。
※参照:著 正高佑志「お医者さんがする大麻とCBDの話」
※参照:YouTubeチャンネル「Japan Green Zone